スポーツ心臓は鍛錬の証か病気か?脈拍40台の真実と突然死リスク
スポーツ心臓は鍛錬の証か病気か?脈拍40台の真実と突然死リスクについて重要なポイントを解説いたします。詳細な分析をチェックしてください。
最も慎重な判断が求められるのは、スポーツ心臓と致死的な遺伝性疾患である「肥大型心筋症(HCM)」との鑑別です。肥大型心筋症は心筋が異常に分厚くなり、心不全や突然死を引き起こすリスクがある病気ですが、初期の形態変化はスポーツ心臓と極めて酷似しています。
両者を見分けるため、循環器内科では主に心エコー検査(超音波検査)を用いた精密な診断基準が用いられます。
心エコー検査において、左室拡張末期径(心臓の内腔サイズ)が55mm以上に拡大している場合はスポーツ心臓の可能性が高く、逆に内腔が狭く左室内壁の厚さが13〜15mm以上に達している場合は肥大型心筋症が強く疑われます。また、心臓が拡張する際の柔軟性(拡張能)を評価した際、正常に保たれていればスポーツ心臓、低下していれば心筋症と判定されるケースが一般的です。
さらに、スポーツ心臓の心電図では、左室肥大所見や早期再分極、洞性徐脈、第1度房室ブロックといった多様な心電図異常が高頻度で記録されます。これらが生理的な変化か病的なものかを確定させるため、運動負荷心電図や心臓MRI検査を併用して総合的に判断します。