糖質と脂質の違いを徹底比較!太るのはどっち?最新栄養学の真実
糖質と脂質の違いを徹底比較!太るのはどっち?最新栄養学の真実の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
「糖質と脂質、どっちが太りやすいのか」という問いに対する最新栄養学の答えは、「スピードとホルモン反応で見れば糖質、カロリー密度と蓄積変換効率で見れば脂質」という二面性を持っています。
まず、生化学的な反応速度において圧倒的に太るスイッチを入れやすいのは糖質です。精製された白米、パン、砂糖入りの清涼飲料水などを摂取すると、消化器官から急速にブドウ糖が血中へ流れ込みます。この急激な血糖値の上昇が、いわゆる血糖値スパイクです。血中に溢れた糖を処理するため、膵臓から大量のホルモン「インスリン」が分泌されます。
インスリンは別名「肥満ホルモン」とも呼ばれ、血中の糖を細胞に取り込ませるだけでなく、余剰分を中性脂肪へと変えて脂肪細胞に格納する働きを強烈に促進します。それだけでなく、インスリンが大量に出ている間は体脂肪の分解酵素(ホルモン感受性リパーゼ)の働きがブロックされます。つまり、糖質をドカ食いした直後は、脂肪を溜め込みやすく、燃えにくい生体内環境が瞬時に完成してしまうのです。
一方で、脂質そのものは血糖値をほとんど上げず、インスリンの分泌も刺激しません。消化吸収にも時間がかかるため、血中へ入るスピードは緩やかです。しかし、蓄積の「変換効率」に着目すると様相が一変します。
食べた栄養素を体脂肪(中性脂肪)として蓄積する際、糖質から脂肪酸を合成するには約20〜25%のエネルギー消費(食事誘発性熱産生)が伴います。ところが、脂質はもともと脂肪の分子構造を持っているため、わずか約2〜3%のエネルギー損失でダイレクトに体脂肪へと格納されます。摂取した脂質のうち97%以上がそのまま体の脂肪として蓄えられてしまう計算です。
さらに注目すべきは内臓脂肪と皮下脂肪の蓄積理由です。糖質の過剰摂取は肝臓での脂肪合成を促すため、お腹周りがぽっこり出る内臓脂肪として付きやすい傾向があります。これに対して、過剰な脂質は長期的なエネルギー貯蔵庫である下半身や二の腕などの皮下脂肪として定着しやすい特徴を持っています。