水陸両用バスの事故と安全性の真相|仕組みや全国の料金予約解説
水陸両用バスの事故と安全性の真相|仕組みや全国の料金予約解説に関する深掘り解説を詳しく解説いたします。
インターネット上で「水陸両用バス」と検索すると、サジェストワードに「事故」「危険」「沈没」といった不穏な単語が並ぶことがあります。これから乗車を検討している人にとって最も気がかりなこの問題ですが、報道各社のアーカイブ検証や関係者への取材から見えてくる実情は、ネットの扇情的なイメージとは大きく異なります。
懸念の発端となっているのは、主に海外で過去に発生した重大事故の記憶です。代表的なものとして、2018年に米国ミズーリ州のテーブルロック湖で観光用ダックツアー船が急な嵐に見舞われ、乗客乗員17名が死亡した沈没事故や、2015年にシアトル市内の橋梁上で発生した陸上衝突事故などが挙げられます。第二次世界大戦時の軍用車両(DUKW)を改造した旧式の海外車両では、荒天時の排水能力不足やキャノピー(屋根)による脱出妨害が被害を拡大させた要因として厳しく指摘されました。
対照的に、日本国内で運航されている水陸両用バスは、海外の旧式車とは根本的に設計思想が異なります。国土交通省の指導のもと、陸上を走る自動車としての「道路運送車両法」と、水上を行く船としての「船舶安全法」の双方を完全に満たす、世界でも類を見ない「ダブル車検・船検」のパスが義務付けられています。
とりわけ注目すべきは、船体内側に充填された大量の発泡浮力体による不沈構造です。万が一、船殻に亀裂が入って浸水するような非常事態が生じても、浮力を維持して沈まない設計基準が適用されています。さらに、風速毎秒8〜10メートル以上、波高0.5メートル以上、あるいは視程(見通せる距離)が500メートル以下になると即座に運航を中止する厳密な運航管理規程が定められています。過去に国内で機関トラブルによる一時的な立ち往生などのインシデントは報告されているものの、適切な救助体制と安全設計により、国内運航において乗客の生命に関わる沈没死亡事故は発生していません。