沖縄の家の特徴とは?赤瓦とRc造に隠された台風対策と驚きの真実

沖縄の家の特徴とは?赤瓦とRc造に隠された台風対策と驚きの真実について押さえておきたい 事実を分かりやすく解説いたします。

国土交通省の『建築着工統計調査』を紐解くと、驚くべき地域格差が浮き彫りになる。本州各県の住宅着工数において木造が約50〜70%を占めるのに対し、沖縄県では長年にわたり鉄筋コンクリート(RC造)住宅が全体の約7割から8割超を占め、全国屈指の「コンクリート王国」として君臨してきた。この偏りには、自然災害と昭和史の激震が深く関わっている。

木造住宅が少ない決定的な理由の筆頭に挙げられるのが、沖縄の家台風対策の真相である。沖縄地方を直撃する台風は、最大瞬間風速が60m/sを超えることも珍しくない。1950年代から60年代にかけて島を襲った「宮古島台風」をはじめとする巨大台風は、当時の伝統的木造家屋を一瞬にして薙ぎ倒し、甚大な壊滅的被害をもたらした。強風による屋根の飛散や家屋倒壊を防ぐため、物理的な自重と剛性を誇るコンクリート構造への転換は、住民にとって文字通り「生命線」だった。

さらに見逃せないのが、太平洋戦争による森林資源の灰燼(かいじん)化と、米軍統治下における資材供給である。地上戦によって島内の木材資源が激減した一方、米軍基地の建設に伴いコンクリートブロックの製造プラントや技術が急速に普及した。手に入らない木材よりも、安価で大量に調達できるコンクリートブロックや鉄筋が戦後復興の主役となったのだ。

そしてもう一つ、木造を阻んできた最大の天敵が「シロアリ」である。沖縄に生息するイエシロアリは極めて攻撃性が高く、湿潤な気候も手伝って木造建築の柱や土台を数年で食い荒らす破壊力を持つ。暴風・建材不足・虫害という三重苦を克服する唯一の解答が、コンクリート造が多い理由の根底にある。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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