壱角家は家系じゃない?吉村家との違いや資本系の真相を徹底解剖

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直系店舗と資本系店舗における最大の隔たりは、厨房の奥にある寸胴鍋の有無と、スープの抽出工程にあります。

元祖・吉村家に連なる直系・本格派の店舗では、1日に数百キログラムに及ぶ生の豚骨や鶏ガラを大量に使用し、職人が巨大な木べらで焦げ付かないよう寸胴を攪拌し続けます。いわゆる店炊きスープと呼ばれる手法です。骨の髄液が溶け出した濃厚な動物系だしに、燻製されたスモークチャーシュー、門外不出の「酒井製麺」の特注短尺麺、そして醤油のキレが際立つ「カエシ」と黄金色の「鶏油(チーユ)」が融合し、パンチのある非乳化〜微乳化スープが完成します。

一方、壱角家が採用しているのはセントラルキッチン(工場スープ)による供給システムです。専門の加工工場で豚骨エキスを大量抽出し、均一に乳化・濃縮加工されたスープがパウチや冷凍状態で各店舗へ配送されます。店舗の厨房では、アルバイトスタッフでも加熱・希釈するだけで一定品質のスープを提供できるオペレーションが構築されています。

この製法の違いが、丼の景色と味わいに決定的な差を生み出します。壱角家のスープは、ガラ特有の野趣あふれる獣臭や醤油の尖りが削ぎ落とされた「白濁ポタージュ状のクリーミースープ」であり、直系特有の醤油感や鶏油の香りとは大きくベクトルの異なる仕上がりとなっています。

また、壱角家の象徴とも言えるトッピングが「うずらの卵」です。直系では鶏の味玉が基本ですが、壱角家でうずらの卵が使われる理由は、かつて神奈川県東部で独自進化を遂げた「壱六家」のスタイルを資本系がフォーマットとして取り入れた名残であり、セントラルキッチン系を見分けるひとつの視覚的指標となっています。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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