都会の階層格差と女性の連帯を描く傑作、二人が選んだ結末の真意

都会の階層格差と女性の連帯を描く傑作、二人が選んだ結末の真意の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

本作の推進力となっているのは、対照的な環境で生きる二人の女性のコントラストだ。生まれながらに東京・松濤の裕福な家庭で庇護されて育った榛原華子(門脇麦)と、富山から猛勉強の末に上京し、自活のために夜の街でも働いた時岡美紀(水原希子)。同じ街を歩きながら、本来ならば人生が交差するはずのなかった二人が、ある一人の男性を介して出会う。

映画が冷徹に暴き出すのは、東京という街が抱える「階層の箱」だ。良家の子女が通う幼稚園から大学までの一貫校、親の世代から決められた結婚のレール、暗黙の了解として共有される作法。一方で、地方出身者が直面する家賃の高さ、学費を稼ぐための過酷な労働、そして何者かにならなければ居場所を失うという焦燥感。門脇麦の感情を押し殺した佇まいと、水原希子の骨太な生々しさが、現代日本の分断を残酷なまでに美しく浮き彫りにする。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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