世界のカレー図鑑!本場のスパイス配合と歴史的ルーツ徹底解剖

世界のカレー図鑑!本場のスパイス配合と歴史的ルーツ徹底解剖の重要ポイントをご紹介します。最新トレンドが詰まっています。

タイカレー(グリーン・レッド・イエロー)の決定的な違い

日本のタイ料理店でも定番の「グリーンカレー」と「レッドカレー」。単なる色違いではなく、使用する唐辛子の熟度とハーブの配合が味のベクトルを決定付けています。

  • グリーンカレー(ゲーン・キャオ・ワーン):熟す前の生の青唐辛子(プリック・キー・ヌー・キアオ)をすり潰してペーストを作るため鮮やかな緑色になります。「ワーン」はタイ語で「甘い」を意味し、ココナッツミルクの甘味の奥から鋭角な辛味が突き抜けるのが特徴です。
  • レッドカレー(ゲーン・ペッ):天日干しした乾燥赤唐辛子(プリック・チーファー・デーン)を水で戻してすり潰します。乾燥唐辛子特有の深みのある香りと、じわじわと広がる重厚な辛味が特徴で、肉料理との相性が抜群です。
  • イエローカレー(ゲーン・ガリー):ターメリックを主原料とし、クミンやコリアンダーなどインド由来のパウダースパイスを配合。最も辛味が穏やかでマイルドな口当たりです。

スリランカカレーの特徴と「トゥナパハ」の設計

近年のスパイスカレーブームで爆発的な支持を集めるスリランカ料理。最大の特徴は、アーユルヴェーダの思想に基づく「トゥナパハ(Thuna Paha)」と呼ばれるミックススパイスです。

コリアンダー、クミン、フェンネルの3種を基本とし、肉料理用には煙が出るまで黒く深煎りした「ロースト・トゥナパハ」、野菜や豆用には煎らずに粉砕した「アンロースト・トゥナパハ」を使い分けます。さらに、日本の鰹節の遠い親戚にあたるモルディブ・フィッシュの出汁を隠し味に使うため、日本人にとって驚くほど舌馴染みが良いのが特徴です。

欧風カレーと日本の家庭用カレーの違い

「欧風カレー」という呼称からヨーロッパ発祥と思われがちですが、実は神田神保町の老舗「ボンディ」創業者・村田紘一氏が考案した日本生まれのジャンルです。村田氏がフランス修業時代に学んだデミグラスソースやフォン・ド・ボーの技法をカレーに応用し、バターや生クリーム、リンゴやチャツネをふんだんに使って濃厚なコクを表現しました。

一方、市販の固形ルーを使用する一般的な日本の家庭用カレーは、高度経済成長期にハウス食品やS&B食品などの技術開発によって「誰でも失敗なく均一なとろみと旨味が出せる」ように設計された工業的傑作です。小麦粉とパーム油でスパイスを固め、旨味調味料やポークエキスを凝縮させたルーは、粘り気のある日本の短粒米(ジャポニカ米)と完璧に絡み合うよう計算されています。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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