甲羅の向きで大違い?プロが教えるワタリガニの蒸し方とミソを逃さない秘訣
甲羅の向きで大違い?プロが教えるワタリガニの蒸し方とミソを逃さない秘訣について押さえておきたい 事実を分かりやすく解説いたします。
鮮度抜群の活ワタリガニが手に入った際、元気なうちにそのまま蒸し器へ投入するのは最大のタブーです。カニは外敵から身を守るための防衛本能として、急激な熱や刺激を受けると自ら足を切り離す「自切(じせつ)」という現象を起こします。
足が付け根からもげてしまうと、その開口部から加熱中のカニミソや水分がすべて蒸気の中に吹きこぼれ、仕上がりはスカスカになってしまいます。これを防ぐために、加熱前の確実な下処理が欠かせません。
失敗を防ぐ「氷水締め」のステップ
最も安全かつ身肉の質を落とさない方法は、濃い氷水による仮死状態(締め)です。
- ボウルや深めのバットにたっぷりの氷と水を入れ、水温を限りなく0℃近くまで下げます。
- 輪ゴムやヒモでハサミが固定された状態のワタリガニを、氷水に完全に沈めます。
- そのまま15分〜20分間放置します。カニの動きが完全に止まり、足を持ち上げてもダランと脱力していれば締め完了の合図です。
※氷水がない場合は、冷凍庫に15〜20分ほど入れるか、アイスピックを目と目の間の急所(神経節)に深く突き刺して即締めする方法もありますが、初心者には身崩れのない氷水締めが最も確実です。
泥やぬめりを落とす丁寧な洗い方
動きが止まったら、ハサミの固定バンドを外し、流水の下でたわしや清潔な歯ブラシを使って全体を洗います。
特に汚れが溜まりやすいのは、「足の関節の隙間」「ハサミのギザギザ部分」そして「腹部のフンドシ(腹甲)の周り」です。フンドシを少しだけ持ち上げ、挟まっている砂や泥を流水で優しく洗い流してください。このときフンドシを完全にちぎり取ってしまうとミソが漏れる原因になるため、外さずに隙間を洗うだけに留めるのがプロの現場の鉄則です。