美白を求めた肌に何が起きたのか:カネボウ事件の全貌と教訓

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問題の根源にあったのは、独自の医薬部外品有効成分として承認を得ていた「ロドデノール(4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール)」だ。チロシナーゼという酵素の働きを害することでシミを防ぐ理論だった。しかし、一定以上の高濃度で塗布されると、メラノサイト(色素細胞)自体に強い細胞毒性を発揮し、細胞死を引き起こしてしまう性質を秘めていた。

愛用者たちの肌に起きた現象は凄惨を極めた。顔や首筋、手の甲に、まるでまだら模様のように白い斑点が突如現れたのだ。日焼けによる色ムラとは明らかに異なる異様な脱色。ある日突然、鏡を見るのが恐怖に変わる。美しさを求めて毎日丁寧に塗っていた化粧品が、自らの肌をむしばんでいたという現実に、被害者たちが受けた心理的衝撃は計り知れない。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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