理学療法士と作業療法士の違いは?仕事・年収・適性を2026年最新比較

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理学療法士(Physical Therapist:PT)と作業療法士(Occupational Therapist:OT)の最大の違いは、患者の「どの段階の動作・生活を再建するか」というアプローチの視点にあります。法律上の定義(理学療法士及び作業療法士法)においても、PTは「基本的動作能力の回復」、OTは「応用的動作能力又は社会的適応能力の回復」と明記されており、担当する領域の明確な棲み分けが存在します。

PTが担うのは、寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くといった、人間が生活するうえでの土台となる粗大運動(全身を使う大きな動き)です。骨折や脳卒中、脊髄損傷などを発症した直後の急性期から介入し、関節の可動域訓練、筋力増強、物理療法(電気・温熱など)を駆使して、再び自分の足で移動できる身体機能の獲得を目指します。

対するOTの役割は、PTが再建した身体の土台をもとに、「作業」を通じて生活全般の再建を図ることです。ここでいう作業とは、単なる手作業や工作を意味するのではなく、食事をする、服を着替える、風呂に入る、料理を作る、職場に復帰するといった、人が生きるために行うあらゆる日常行動を指します。スプーンを握るための細やかな指先の動き(微細運動)の訓練から、自助具の考案、自宅の段差解消や手すり設置といった住環境の調整まで、アプローチは生活全般に及びます。

さらに見逃せないのが、精神科作業療法と身体機能訓練の違いです。PTが主として身体障害を対象とするのに対し、OTはうつ病、統合失調症、認知症といった精神疾患・高次脳機能障害の領域でも専門性を発揮します。工芸や園芸、集団ゲームなどの活動を通じて、患者が安心感を取り戻し、他者とのコミュニケーションを再開できるよう支援する点は、OT独自の強みです。

なお、リハビリテーション3大専門職のもう1つの柱である言語聴覚士との違いについても整理しておく必要があります。言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)は、「話す・聴く・伝える」というコミュニケーション機能と、安全に食べ物を飲み込む「摂食・嚥下(えんげ)機能」に特化したスペシャリストです。PTが移動を支え、OTが箸を持つ手を整え、STが誤嚥を防ぎながら飲み込みを支えるというように、チーム医療の中で緊密な役割分担が確立されています。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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