そのしこりは粉瘤?症例画像でわかるニキビとの違いと最新治療法
そのしこりは粉瘤?症例画像でわかるニキビとの違いと最新治療法についての真相をご紹介します。
「ニキビ薬を塗り続けているのに、数ヶ月経っても一向にしこりが消えない」という医療相談が後を絶ちません。一般皮膚科の初診現場において、ニキビと自己診断して来院した患者の実に約2割が粉瘤や石灰化上皮腫などの皮下腫瘍であったというデータも報告されています。
粉瘤とニキビの見分け方における真相は、その構造的成り立ちにあります。ニキビ(尋常性痤瘡)は毛包内に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖して生じる一過性の毛嚢炎です。そのため、適切なスキンケアや外用薬、時間の経過によって自然治癒する傾向があります。これに対し、粉瘤は皮膚の奥に強固な「袋状の組織」が後天的に形成されてしまう良性腫瘍です。袋そのものが体内に残存している限り、内部に古い角質が24時間蓄積され続けるため、外用薬を塗布しても物理的に消失することはあり得ません。
もう一つの決定的な違いが、排出物の性状と臭気です。粉瘤の中身が放つ独特の臭いは、一度嗅ぐと忘れられない強烈な悪臭として知られています。その成分は、長期間にわたって密閉空間に濃縮された角質(ケラチン)が、嫌気性細菌によって発酵・分解されて生じる酪酸、イソ吉草酸、硫黄化合物などです。ネットコミュニティや医療現場では「銀杏が腐ったような臭い」「古びたドブ川のヘドロ」「発酵しすぎたチーズ」と形容されることが多く、無臭またはわずかな皮脂臭しか持たない通常のニキビの膿とは明確に一線を画します。