会社の駐車場トラブル多発!事故・当て逃げの責任と社内規程の落とし穴
会社の駐車場トラブル多発!事故・当て逃げの責任と社内規程の落とし穴の主要なニュースを丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。
多くの事業場で見られる「場内事故・盗難について会社は一切責任を負いません」という警告表示。企業側にとっては万能の免責条項に見えますが、民事法務の観点から言えば、自己責任看板の法的効力は極めて限定的です。民法717条が定める「土地工作物責任」では、土地の工作物の設置または保存に瑕疵(欠陥)があり、他人に損害を与えた場合、その占有者および所有者は過失の有無にかかわらず賠償責任を負うと規定されています。
たとえば、駐車場アスファルトの陥没を長年放置したことで車両の足回りが破損した場合や、強風で敷地内の古びたフェンスが倒壊して駐車車両を押し潰した場合、企業側は「看板があるから」という理由で責任を逃れることはできません。介護福祉施設などの転職支援メディア「Wovie!」のケーススタディでも指摘されている通り、屋根からの落雪や氷塊の落下によってフロントガラスが損壊したケースでは、落雪防止柵の不備や危険予測の怠慢が企業の管理過失として問われる公算が高くなります。
弁護士ドットコムに寄せられた実例の中には、会社側が毎月1,500円の利用料を徴収していながら、隣接する鬱蒼とした雑木林の管理を怠り、落木で従業員の車が大きく凹んだ事例がありました。このように従業員用駐車場代の相場に応じた有償契約を結んでいる場合、民法上の寄託契約あるいは賃貸借契約に伴う善管注意義務(管理者としての相当な注意義務)がより厳格に問われます。完全に無償で貸与している場合であっても、施設自体の物理的な安全性を保つ義務までは免除されず、会社の駐車場事故責任がゼロになると過信するのは極めて危険な認識です。