ポニョの津波が怖い理由とは?死後の世界説の真相と宮崎駿の演出意図

ポニョの津波が怖い理由とは?死後の世界説の真相と宮崎駿の演出意図の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

本作の津波描写を語る上で避けて通れないのが、地上波テレビ放送における自粛と編成の葛藤です。公開当時のヒットと、その後のテレビ放送の間には、日本社会を揺るがした決定的な出来事が横たわっていました。

3.11東日本大震災に伴う放送自粛と5年間のブランク

2008年7月に劇場公開された本作は、興行収入155億円を記録し、2010年2月5日に日本テレビ系列『金曜ロードショー』で地上波初放送され、世帯平均視聴率29.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)という驚異的な数値を叩き出しました。

しかしその翌年、2011年3月11日に東日本大震災が発生。東北沿岸部を襲った未曾有の津波被害は、日本中に深刻な心的外傷(PTSD)をもたらしました。ポニョ劇中で描かれる「沿岸の町を飲み込む黒い津波」「屋根の上まで水没する家々」「船が陸上に打ち上げられる情景」は、あまりにも被災地の現実と酷似していたため、テレビ局側は被災者への心理的配慮から、長期間にわたり地上波での再放送を見送らざるを得なくなりました。

初放送から次回放送(2015年2月13日)までには、丸5年(約1,834日)の歳月を要しました。ジブリ作品が通常2〜3年のローテーションで放送される慣例から見ても、この5年間という空白期間は異例中の異例であり、制作陣の意図を超えて「津波シーン=社会的なタブー・生々しい恐怖」として視聴者の脳裏に強く再定義された瞬間でもありました。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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