「寝てもすぐ眠い」は危険信号?昼間の強い眠気に潜む病気と受診科
「寝てもすぐ眠い」は危険信号?昼間の強い眠気に潜む病気と受診科の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
「ベッドに入ってから朝まで7〜8時間は寝ているはずなのに、午前中から頭がボーッとしてすぐ眠くなる」という悩みは、単なる体力の衰えや一時的な疲労感とは明確に区別して考える必要があります。睡眠において決定的なのは「時間(量)」だけでなく「構造(質)」であり、脳が適切な深さのノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返せていない場合、どれだけ横になっていても脳の覚醒維持機能は回復しません。
臨床の現場では、日中の眠気の深刻度を測定する客観的な指標として「エプワース眠気尺度(ESS:Epworth Sleepiness Scale)」をはじめとする睡眠障害セルフチェックが広く活用されています。座って読書をしているとき、テレビを見ているとき、あるいは信号待ちの車中などで「実際にうとうとしてしまう頻度」を点数化し、合計点が11点を超える場合は臨床的な異常(病的過眠)と判断されるのが一般的です。
昼間の強い眠気の原因は、本人の意思やメンタルの弱さではなく、睡眠中の呼吸障害、脳内覚醒伝達物質(オレキシン等)の不足、自律神経の乱れ、あるいは急激なホルモン・血糖変動など、体内の生理的システムのエラーに起因しています。これを「意志の力」で抑え込もうとすることは、ブレーキが故障した車を根性で走らせるようなものであり、重大な事故や生活習慣病の悪化を招く危険をはらんでいます。