耳が聞こえにくい・こもる原因と対処法|受診すべき危険なサイン
耳が聞こえにくい・こもる原因と対処法|受診すべき危険なサインの注目されている理由を専門的かつ分かりやすくまとめました。全体像を一目で把握できます。
耳の不快感に直面した際、誤ったネット知識を信じて自己流のケアを行い、かえって症状を悪化させる患者が後を絶ちません。現場で頻発している代表的な3つの誤解を正します。
誤解1:「耳鳴りやこもり感は放っておけば自然治癒する」という神話
検索上位に散見される「耳鳴り こもり 自然治癒」というキーワードにすがり、回復を待つ行為には極めて高いリスクが伴います。気圧変化に伴う一時的な耳管のズレであれば数分から数時間で戻ることもありますが、24時間以上続く耳閉感や聞こえの悪さが自然治癒することは稀です。特に内耳性の難聴だった場合、最初の数日間を無為に過ごすことは、後遺症を残すリスクを自ら買いに行く行為に他なりません。
誤解2:「詰まりを解消するために強く鼻をつまんで耳抜きをする」危険性
飛行機やエレベーターで耳が詰まった際に行う「バルサルバ法(鼻をつまんで息を吐き出す耳抜き)」を、病的な耳閉感に対して力任せに繰り返すのは非常に危険です。もし原因が中耳炎や鼻炎であった場合、鼻の奥にいる細菌やウイルスを耳管経由で中耳へと押し込み、激しい急性中耳炎を引き起こす恐れがあります。さらに、過度な圧力をかけることで鼓膜に穴が開いたり、内耳の窓が破れる「外リンパ瘻(がいりんぱろう)」を引き起こし、激しいめまいと重度の難聴を固定化させてしまう医療事故すら報告されています。
誤解3:「綿棒で奥まで掃除すれば聞こえが戻る」という逆効果
耳がこもると「耳垢が溜まっているのでは」と考え、綿棒や金属製耳かきで耳の奥を念入りに弄ってしまう人が多数存在します。しかし、外耳道の皮膚は非常に薄く、容易に傷ついて外耳炎を誘発します。さらに、手前側にあった柔らかい耳垢を綿棒の先端でピストンのように奥の鼓膜へ強く押し固めてしまい、完全な耳垢栓塞を作り出して全く聞こえなくなるケースが臨床現場で日常茶飯事となっています。