小泉純一郎「自民党をぶっ壊す」の真相|発言の理由と劇場の遺産
小泉純一郎「自民党をぶっ壊す」の真相|発言の理由と劇場の遺産の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。
あの強烈なフレーズが世に放たれたのは、2001年4月の自民党総裁選でした。前任の森喜朗内閣は度重なる失言やスキャンダルによって支持率が1桁台(各社世論調査で約8〜9%)にまで急落し、自民党は「次の参院選で壊滅的な敗北を喫する」という絶望的な危機感に包まれていました。
当時、自民党内を牛耳っていたのは最大派閥の橋本派(旧経世会・田中派の系譜)でした。派閥幹部の密室協議によって次の総裁が選ばれるのが通例だった時代において、小泉純一郎氏は全国の地方党員票を直接動かす異例の遊説戦略を展開します。その街頭演説で放たれた決定的な言葉が、以下の発言でした。
「自民党の悪しき慣行を打ち破る。私の改革案に自民党が反対するなら、私が自民党をぶっ壊す覚悟で臨む」
メディアはこの演説を「自民党をぶっ壊す」とキャッチーに要約して大々的に報道しました。党のトップを目指す候補者が自らの所属政党を壊すと公言するパラドックスは、閉塞感を抱いていた有権者の心を強烈に掴み、党員票の圧倒的多数を獲得して第87代内閣総理大臣の座へと駆け上がったのです。