カート・コバーン遺書の真実|全文和訳と筆跡の謎が暴く他殺説の真相

カート・コバーン遺書の真実|全文和訳と筆跡の謎が暴く他殺説の真相の全体像を詳しく解説してご紹介します。

公式発表が自殺であったにもかかわらず、死後30年以上にわたり他殺説(謀殺説)が根強く語り継がれている最大の理由は、私立探偵トム・グラントの告発と、遺書の筆跡を巡る疑念にあります。

コートニー自身に雇われながら、のちに他殺説の急先鋒となったトム・グラントは、遺書の内容について「本文の大部分は死を予告するものではなく、ニルヴァーナの解散と音楽ビジネスからの引退をファンに告げる内容である」と主張しました。そして、死を明確に連想させるのは最後の4行(コートニーとフランシスへの別れを告げる部分)だけであり、この末尾数行は他者によって書き足されたものだと指摘したのです。

この主張を検証するため、複数の独立した民間筆跡鑑定士に遺書のコピーが持ち込まれました。鑑定士の一部からは「本文と最後の数行では、文字の傾き、筆圧の強さ、文字の大きさに明らかな乖離が見られる」との見解が示され、陰謀論に拍車をかけることとなりました。さらに、コートニーのバッグから「アルファベットの書き方を練習したようなメモ用紙」が見つかったという報道が重なり、コートニー黒幕説がセンセーショナルに拡散されたのです。

しかし、シアトル市警察(SPD)および公式の法医学チームの見解は異なります。薬物影響下にある人物が文章を書く際、時間の経過や血中濃度の変化によって筆跡が激しく乱れることは法医学的に珍しい現象ではありません。また、2014年にシアトル市警が事件から20年の節目に合わせて未公開写真や捜査資料を再検証した際にも、「現場の状況、指紋、遺留品、弾条痕のいずれも第三者の介入を示す証拠はなく、自殺であることは完全に立証されている」と改めて結論づけています。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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