鉄骨と鉄筋の防音性能を徹底比較!生活音トラブルを防ぐ物件選び
鉄骨と鉄筋の防音性能を徹底比較!生活音トラブルを防ぐ物件選びにまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
「RC造のマンションを選べば騒音問題から100%解放される」と考えるのは早計です。鉄筋コンクリート造でありながら「隣の物音が気になる」と苦情が出るケースには、明確な構造上のカラクリが存在します。
第一の盲点は、「戸境壁がコンクリートではなく石膏ボード(乾式戸境壁)で作られている物件」の存在です。タワーマンションや一部のRC造マンションでは、建物の軽量化や工期短縮のために、外周や柱梁だけをRCで組み、隣室との境壁には「軽量鉄骨スタッド+石膏ボード+グラスウール」の乾式壁を採用している事例が少なくありません。この場合、躯体がRC造であっても、壁の防音性能は重量鉄骨造と変わらないレベルに落ち込みます。
第二の盲点は、「GL工法(石膏系接着剤による直張り工法)」による太鼓現象です。コンクリート壁に接着剤の団子を塗り、その上に石膏ボードを圧着させるGL工法は、コンクリートとボードの間に密閉された空気層を生み出します。この空気層が共鳴装置(太鼓の胴)の役割を果たしてしまい、特定の周波数の音(低音域や足音など)が逆に増幅されて隣室へ伝わってしまう現象が起きるのです。
さらに、サッシの防音等級の低さ、給排水管(パイプスペース:PS)の配置が寝室の枕元に隣接している設計ミス、換気口(レジスター)からの音漏れなど、コンクリートの壁厚以外の要素がノイズの侵入経路となっている物件も存在します。