開示請求とは?特定までの費用と期間・通知を無視するリスクを徹底解説
開示請求とは?特定までの費用と期間・通知を無視するリスクを徹底解説とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。
開示請求の正式名称は発信者情報開示請求と呼びます。インターネット上のウェブサイト、SNS、掲示板などに権利侵害となる情報を書き込んだ人物の氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの個人情報を、サイト管理者や通信会社に対して開示させる法的手続きです。根拠となる法律は「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(通称:プロバイダ責任制限法)です。 従来の制度では、投稿者を特定するために以下の「2段階の裁判手続き」を踏む必要がありました。 1. コンテンツプロバイダ(SNS運営会社など)に対する、投稿者のIPアドレスおよびタイムスタンプの開示を求める仮処分申し立て 2. 判明したIPアドレスをもとに、アクセスプロバイダ(NTT、KDDI、ソフトバンクなどの通信事業者・キャリア)に対し、契約者の氏名・住所の開示を求める本案訴訟 この旧制度では、特定完了までに8ヶ月〜1年半以上の歳月を要し、被害者の金銭的・精神的負担が極めて重いという構造的欠陥がありました。そこで2022年10月に施行された改正法によって、これらを1つの裁判手続きで一体的に審理する発信者情報開示命令事件が創設されました。これにより、コンテンツプロバイダとアクセスプロバイダを相手取った手続きが同時に進行可能となり、最短2〜4ヶ月程度での特定が現実のものとなっています。 ただし、ネット上に不快な書き込みをされたからといって、無条件にすべてが開示されるわけではありません。裁判所から開示命令を勝ち取るためには、法律上定められた厳格な2大要件を立証する必要があります。 * 権利侵害の明白性:投稿内容が名誉毀損(社会的評価の低下)、プライバシー侵害、名誉感情侵害(受忍限度を超える侮辱)、肖像権侵害、営業権・業務妨害などに該当し、違法性が阻却されない客観的な事実があること。 * 正当な理由:損害賠償請求権の行使、謝罪広告の要求、刑事告訴、あるいは被害拡大防止のための差し止めなど、開示を受けるべき正当な法的利益が存在すること。 単なる批判や個人的な感想、公共の利害に関する事実について公益を図る目的で書かれた真実の指摘である場合は、違法性が否定され開示は認められません。