敗訴の旧マリカーが走る理由|ストリートカート東京の現在と危険性

敗訴の旧マリカーが走る理由|ストリートカート東京の現在と危険性の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

「司法に断罪された企業が、なぜ現在も営業できているのか」という疑問に対しては、日本の交通法規が抱える複雑な隙間が公道カートが禁止されない理由の根幹に存在します。結論から言えば、現在の法体系において、事業者の営業形態は公道カートの違法性と法的根拠の観点から「脱法的な合法(グレーゾーン)」として成立してしまっているのが現実です。

公道カートは、道路運送車両法においては総排気量50cc以下(または定格出力0.6kW以下)の「第一種原動機付自転車(ミニカー)」として分類されます。この区分に該当する車両は、水色ナンバープレートの交付を受ければ公道走行が認められます。一方で、道路交通法においては「普通自動車」として扱われるという二重基準が存在します。

この法制度のねじれが、以下のような極めて歪な走行環境を生み出しています。

  • 運転免許の要件:道路交通法上は普通自動車扱いのため、原動機付自転車免許ではなく普通自動車免許が必要とされる。
  • 法定速度:原付の30km/h制限ではなく、普通自動車と同じ法定速度60km/hでの走行が法的に可能。
  • 安全装備の除外規定:四輪自動車であるためヘルメットの着用義務がなく、さらに車両重量や構造上の基準から、長年にわたりシートベルトの装備義務すら免除されてきた。

事業の開業手続きにおいても、道路運送法に基づく「自家用自動車有償貸渡(レンタカー)業」の許可を運輸支局から受けていれば、車両の貸し出し自体を即座に営業停止処分とする法的根拠が現在の法制度には存在しません。警察や行政も、道交法違反の現行犯取締り(信号無視やスマホ撮影の摘発など)は可能であっても、「公道をカートで走ること自体」を一律に禁じる権限を持たないのが現状です。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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