世界のカレー図鑑!発祥の真相とスパイス配合・名店まで徹底解剖
世界のカレー図鑑!発祥の真相とスパイス配合・名店まで徹底解剖の要点や背景を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。
カレーの歴史を掘り下げると、国境や人種をまたいだ偶然と工夫から生まれた驚きのドラマが存在します。
世界中のレストランで定番となっているチキンティッカマサラ英国発祥の真相は、1970年代のスコットランド・グラスゴーに遡ります。現地のインド料理店「シシュ・マハル」で、客から「タンドールで焼いたチキンティッカ(骨なしチキン)がパサついていて喉を通らない」とクレームを受けたシェフのアリ・アハメド・アスラム氏が、厨房にあったキャンベルのトマトスープ缶にスパイスやクリームを混ぜて即興のソースを作り、チキンに絡めて提供したのが始まりです。このハイブリッドな一皿は英国人の舌を掴み、イギリスの国民食と呼ばれるまでの大ヒットを記録しました。
一方、アメリカの情報サイトCNN travelで世界一美味しい料理に選出され脚光を浴びたマッサマンカレー発祥の歴史には、東西交易のロマンが息づいています。17世紀のアユタヤ王朝時代、ペルシャから訪れたイスラム商人や使節団によってもたらされたスパイス文化が、タイ南部で現地食材と融合したのがルーツです。タイ料理では珍しいシナモン、クローブ、カルダモン、スターアニスといったドライスパイスを贅沢に使い、ピーナッツのコクとタマリンドの甘酸っぱさを効かせた宮廷料理として磨き上げられました。
さらに近年注目を浴びているのが、スリランカカレーとインドカレーの違いです。インドの南東に位置する島国スリランカでは、かつお節に酷似した「モルディブ・フィッシュ」で出汁を取る文化があり、日本人の味覚に驚くほど馴染みます。ローストして香ばしさを引き出したミックススパイス「トゥナパハ」を使い、複数の野菜や豆、魚のカレーをご飯の周りに盛り付けて混ぜ合わせながら食べるスタイルが特徴です。油の使用量が極めて少なく、サラリとした軽やかな後味が多くのファンを魅了しています。