もう迷わない余因子の求め方!符号の罠を見抜く手順と逆行列の極意
もう迷わない余因子の求め方!符号の罠を見抜く手順と逆行列の極意の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。
余因子の概念が真価を発揮するもう1つの重要分野が、逆行列の求め方です。行列 $A$ に対し、すべての成分の余因子を並べて構成される行列を基礎として用います。
ここで大学の授業や資格試験で最も受験生を屠ってきた「最大の罠」が存在します。教科書に出てくる随伴行列(または余因子行列の求め方)の定義に潜む「転置」の操作です。
$A^{-1} = \frac{1}{|A|} \widetilde{A}^T = \frac{1}{|A|} \operatorname{adj}(A)$
各成分の余因子を計算して並べた行列をそのまま置いて満足してしまい、「行と列を反転(転置)させること」を忘れるミスが驚くほど多発します。
$\operatorname{adj}(A) = \begin{pmatrix} \widetilde{A}_{11} & \mathbf{\widetilde{A}_{21}} & \widetilde{A}_{31} \\ \mathbf{\widetilde{A}_{12}} & \widetilde{A}_{22} & \widetilde{A}_{32} \\ \widetilde{A}_{13} & \widetilde{A}_{23} & \widetilde{A}_{33} \end{pmatrix}$
よく見てください。第1行第2列の位置に座っているのは $\widetilde{A}_{12}$ ではなく、第2行第1列の余因子 $\widetilde{A}_{21}$ です。この非対称な入れ替わりを見落とすと、逆行列の計算はすべて水泡に帰します。「余因子行列を求めたら、最後に必ず主対角線を軸にパタンと折り返す」というチェック手順をルーティンとして定着させることが必須です。