歯科ベースセメントの種類と選び方|裏層との違いから臨床の鉄則まで
歯科ベースセメントの種類と選び方|裏層との違いから臨床の鉄則までにまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
どれほど優れた材料を選択しても、練和比率の乱れや不適切な操作を行えば、期待される物性は発揮されません。材料別の練和原則を徹底することが求められます。
【リン酸亜鉛セメントの練和】
冷やした厚手のガラス練板を使用します。粉末を4〜6分割以上に小分けし、少量ずつ液に混和させながら、練板全体に薄く広げるように円を描いて練和します。練熱を放散させながら段階的に反応を進めることで、適正な操作時間を確保し、急激な発熱と酸性度の上昇を抑制します。
【グラスアイオノマー・ポリカルボキシレートの練和】
粉末を2等分程度に大まかに分け、30秒〜45秒以内の短時間で手早く練り合わせるのが鉄則です。広げすぎず、ペーパーパッド上でまとめ練りを行います。練和物の表面に艶(光沢)が残っているうちに素早く窩洞へ移送・填入することが、接着力低下を防ぐ必須条件です。
【填入・圧接時の注意点】
窩洞内への移送時には、気泡の巻き込み(ボイド)を防ぐため、窩底の隅角部から押し出すように満たしていきます。充填器の先端にアルコール微量塗布や専用インスツルメントを使用することで、セメントの引きずられや浮き上がりを防止できます。