でんでらりゅうばの本当の意味とは?長崎弁の現代語訳と怖い噂の真相
でんでらりゅうばの本当の意味とは?長崎弁の現代語訳と怖い噂の真相の疑問点について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
この歌を初めて耳にした多くの人が抱くのが、「でんでらりゅう(出ん出ら竜?)という架空の怪獣や神仏が登場する昔話なのか」という疑問です。しかし、言語学的に分解すると、そこには怪異も怪物も一切登場しません。使われているのは、生粋の長崎弁(肥筑方言)における仮定表現と可能動詞、そして理由を表す接続詞の精緻な組み合わせです。
まずは、長崎に古くから伝わる標準的なでんでらりゅうば 歌詞の全文を確認してみましょう。
でんでらりゅうば でてくるばってん
でんでられんけん でーてこんけん
こんこられんけん こーてこんけん
こーんこん
この一節を、文法要素ごとに分解してでんでらりゅうば 方言 翻訳を行うと、驚くほど整然とした論理構造が浮かび上がります。
- 「でんでらりゅうば(出ん出らりゅうば)」:動詞「出る」の未然形に可能の助動詞、さらに仮定の接続助詞「〜ば」が付いた形。「出ようと思えば出られるのなら」「出られる状況であれば」を意味します。ここでいうでんでらりゅう 意味は、「出る+得(え)る+ならば」が音便化した長崎固有の言い回しです。
- 「でてくるばってん(出て来るばってん)」:「ばってん」は九州地方全般で逆接(〜だけれども)を表す代表的な接続詞。「(外へ遊びに・顔を)出て行くけれど」という意味になります。
- 「でんでられんけん(出ん出られんけん)」:否定の可能「出られない」に、理由・原因を示す接続助詞「けん(〜だから)」が接続。「出ようとしても出られないから」の意。
- 「でーてこんけん(出て来んけん)」:「出て行かないよ」という明確な意思表示。
- 「こんこられんけん(来ん来られんけん)」:相手の立場に立った移動を表す「そちらへ行くことができないから」。
- 「こーてこんけん(行ーて来んけん/買うて来んけん)」:文脈により「そちらへ行かないよ」または「何も買わずに行かないよ」という意味合いを持ちます。
- 「こーんこん(来ん来ん)」:「行かない、行かない」という念押しのリフレイン。
これらを流暢な日本語へと整えたでんでらりゅうば 現代語訳は以下の通りです。
「もし外に出られるものなら、遊びに出て行くんだけどね。
だけど今は外に出られない状況だから、出て行かないよ。
そっちへ行くこともできないから、やっぱり行かないよ。
行かない、行かない!」
つまり、雨が降っているのか、親から留守番を言いつけられたのか、部屋の中から外の友だちに対して「出られるならすぐに行くんだけど、今は出られないから行けないんだよ!」と掛け合いをしている、極めて日常的で微笑ましい子どもの日常会話そのものなのです。