人間国宝徳田八十吉の真価|三代の燿彩と四代の現在・相場高騰の真相
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三代八十吉の代表作である壺や花瓶を前にした鑑賞者は、一様に「これが本当に土と釉薬でできているのか」と息を呑みます。漆黒の宇宙に浮かぶ星雲、あるいは夜明けの空を思わせる吸い込まれるような青と碧のグラデーション。この「燿彩」は、直感や偶然ではなく、徹底した科学的アプローチから誕生しました。
当時の特番インタビューや関係者の証言によると、三代目は工房にこもり、数千回に及ぶ釉薬の調合実験を繰り返したといいます。ガラス質の透明釉薬に酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄などの金属化合物をミリグラム単位で配合。それらを器面に繊細に塗り分け、1000度を超える高熱の窯の中で均一に溶かし合わせることで、境界線のない流麗なグラデーションを生み出しました。
代表作とされる『燿彩鉢 黎明』や『燿彩壺 恒星』、『燿彩壺 創生』に見られる輝きは、欧州の美術館や大英博物館など海外の権威ある機関にも所蔵され、陶芸の枠を超えた「抽象美術の最高到達点」として位置づけられています。