着物のたとう紙放置はカビの温床!黄ばみの真相と正しい交換時期

着物のたとう紙放置はカビの温床!黄ばみの真相と正しい交換時期にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

タンスの中で何年も眠っていたたとう紙に現れる茶色い染みや全体的な黄ばみ。これは単なる経年劣化による色あせではない。最大の原因は、紙の主原料であるパルプに含まれる「リグニン」の酸化と、紙が長年吸収し続けた空気中の湿気やガスによる化学変化だ。

そもそも、なぜ着物保管たとう紙必要性がこれほど叫ばれるのか。それは絹(シルク)が極めてデリケートな動物性タンパク質であり、湿気によるカビと過度な乾燥による繊維の傷みの双方に弱いためだ。たとう紙は自らが湿気を吸い、外気の湿度変化を和らげる「調湿の防波堤」として機能している。つまり、黄色く変色したたとう紙は、着物の身代わりとなって空気中の湿気や油分を限界まで吸い尽くした証拠にほかならない。

都内の悉皆職人は現場取材に対し、次のように証言する。「お客様から『高いたとう紙だから一生モノだと思っていた』と言われることがありますが、それは正反対です。紙が黄色くなった時点で、その防湿能力は完全に飽和しています。限界を超えた紙は吸った湿気を逃がせなくなり、内部で雑菌やカビ菌を培養する温床になります。黄ばみを見つけたら、それは着物からの『今すぐ助けてくれ』というSOSなのです」。茶色い斑点(フォクシング)が出ている場合、すでに内部で目に見えないカビの胞子が繁殖している可能性が極めて高い。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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