「着手する」は目上にNg?開始する・取り掛かるの違いと敬語マナー

「着手する」は目上にNg?開始する・取り掛かるの違いと敬語マナーについての最新情報をご紹介します。

インターネット上のビジネスマナー解説には、時に現場感覚から乖離した極端な俗説が見受けられます。「着手する」に関しても、一部で誤った認識が広まっているため注意が必要です。

誤解1:「『着手いたしました』は自分を高める言葉だから敬語としてNG」という俗説

一部のQ&Aサイトで「着手は偉そうな言葉だから、目上の人へのメールで『着手いたしました』と書くのはマナー違反」と主張されることがあります。しかし、これは明確な誤解です。「着手」は単なる行為を表す漢語動詞であり、尊号や美化語ではありません。末尾を謙譲の「いたす」で結んだ「着手いたしました」は、標準的で洗練された正しい敬語表現です。

誤解2:「着手=完成への保証」と受け取られるリスク

実務現場でより警戒すべきは、言葉の意味そのものよりも「ステークホルダー間の心理的認識のズレ」です。発注者側が「着手したなら明日には初稿が出るだろう」と思い込み、受注者側は「調査の第一歩を踏み出した段階(完成は来月)」と考えているようなケースです。単に「着手しました」とだけ伝えるのではなく、「着手いたしました。第一段階の骨子作成を〇日までに完了させます」と完了予測を添えることが、現場の摩擦を防ぐ最大の防御策となります。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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