超加工食品とは?健康リスクの真相とNova分類・具体例を徹底検証
超加工食品とは?健康リスクの真相とNova分類・具体例を徹底検証について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をお届けします。
超加工食品という概念は、2009年にブラジルのサンパウロ大学の研究チーム(カルロス・モンテイロ教授ら)によって提唱されました。従来の栄養学は「カロリー」「脂質」「ビタミン」といった栄養素の過不足ばかりに目を向けていましたが、モンテイロ教授らは「食品がどれほど工業的に加工・変性されているか」というプロセスそのものに着目したのです。
超加工食品の決定的な特徴は、家庭の台所には通常存在しない工業用原材料や抽出物質が複数調合されている点にあります。具体的には、高果糖液糖(異性化糖)、加水分解タンパク質、水添油脂(トランス脂肪酸を含みやすい加工油脂)、変性デンプンといった成分です。さらに、味覚を刺激する香料、食感を人工的に整える乳化剤や増粘安定剤、見た目を鮮やかにする着色料などが高度に組み合わされ、極めて安価で、日持ちがし、強烈な食欲を刺激する設計が施されています。
ここで重要なのは、単に「工場で作られたから超加工食品」ではないという点です。例えば、伝統的な製法で作られた味噌や醤油、原材料が生乳だけのヨーグルト、小麦粉と水と塩だけで焼かれたバゲットなどは、加工食品であっても超加工食品には該当しません。食品の構造(フード・マトリックス)が分子レベルで解体・再構築され、味覚と脳の報酬系を直撃するように作られているかどうかが、決定的な分水嶺となります。