『花束みたいな恋をした』なぜ別れた?麦と絹の結末と名言を徹底考察
『花束みたいな恋をした』なぜ別れた?麦と絹の結末と名言を徹底考察についての疑問解決ガイドを徹底解説します。
映画『花束みたいな恋をした』で多くの観客が胸を締め付けられたのは、「どちらかが浮気をしたわけでも、決定的に嫌いになったわけでもないのに別れが訪れた」という点にあります。山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)が破局に至った根本的な原因は、学生時代から社会人への移行期における「環境の変化」と「生き方に対する優先順位の乖離」でした。
大学卒業後、イラストレーターとしての夢を追っていた麦ですが、イラスト1枚あたりの単価を買い叩かれる過酷な現実に直面します。絹との同棲生活を守るため、麦は妥協して一般企業の営業職へ就職。過酷な労働に追われる中で、かつて絹と共有していた小説やマンガ、映画といったカルチャーに触れる心の余裕を急速に失っていきました。
一方の絹は、簿記の資格を取って一度は歯科医院の受付に就職するものの、心からやりがいを感じられるイベント企画会社への転職を決意します。「好きなことを仕事にして生きていきたい」と願う絹と、「生活を維持するために好きなことを諦めて責任を背負った」麦。お互いに相手を想い、生活を守ろうとした結果としての選択が、皮肉にも二人の感性と会話を奪い去り、埋められない溝を生み出していきました。