由紀さおり『手紙』の真相と名歌詞の深意|なぜ今も心を揺さぶるのか
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1970年末、由紀さおりは『手紙』の圧倒的な歌唱表現が評価され、第12回日本レコード大賞「歌唱賞」を受賞しました。当時の審査員や音楽評論家が驚嘆したのは、悲痛な叫びになりかねない歌詞を、凛とした気品を保ったまま歌い上げるその卓越したコントロール力でした。
同年の『NHK紅白歌合戦』でも紅組の中心として『手紙』を堂々披露。生演奏のフルオーケストラを従え、一切のピッチの乱れなく、日本語の一音一音を慈しむように紡ぎ出したステージは、語り草となっています。過剰に泣き叫ぶのではなく、静かに感情を抑制することで逆に悲哀の深度を際立たせる歌唱スタイルは、昭和歌謡界において唯一無二の存在感を放ちました。