ニュースで聞く「被告」と「被告人」の違い|報道の謎と法律の真相を解明

今注目を集めている ニュースで聞く「被告」と「被告人」の違い|報道の謎と法律の真相を解明について、詳しいまとめを整理して公開しています。

司法取材の現場で長年問題視されているのが、「被告」という呼称が持つ強いスティグマ(社会的烙印)です。テレビニュースで「〇〇被告」という犯罪報道を日常的に浴びている一般市民は、無意識のうちに「被告=極悪人・有罪確定者」という強烈な先入観を抱きがちです。

この認知の歪みによって、民事訴訟に巻き込まれた市民が深刻な風評被害に直面する事例は後を絶ちません。都内の不動産明渡訴訟や近隣境界トラブルを経験した当事者の手記や相談事例を紐解くと、周囲から「裁判で被告になったらしい」「何か罪を犯して警察沙汰になったのではないか」と勘違いされ、地域コミュニティや職場で孤立を深めるケースが散見されます。

さらにSNS社会においては、ネット上の炎上や名誉毀損に対して民事上の発信者情報開示請求や損害賠償請求(いわゆるスラップ訴訟を含む)が提起された際、「相手を被告にした」「被告席に座らせた」という扇動的な言説が拡散されます。民事の被告になったからといって、法的な非や違法性が確定したわけでは毛頭ありません。訴訟を起こすこと自体は国民の権利であり、根拠の薄い言いがかりであっても訴状を出せば相手は自動的に「被告」の立場に置かれるという現実を、世論は見落としがちです。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest