日本人スーパーモデルの系譜|世界を魅了した理由と2026年の現在地

日本人スーパーモデルの系譜|世界を魅了した理由と2026年の現在地を詳しくリサーチ! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。

日本のファッション史を語る上で絶対に外せないのが、伝説のモデル山口小夜子の経歴です。1970年代初頭、多くのモデルが欧米風のメイクや髪型を模倣していた時代に、彼女はおかっぱ頭(ボブカット)に切れ長のアイライン、真っ赤な口紅という純和風の出で立ちでパリに殴り込みをかけました。デザイナーの高田賢三や山本寛斎、資生堂のセルジュ・ルタンスらに熱烈に支持され、イギリスの老舗マネキンメーカーが彼女を模した「SAYOKOマネキン」を世界中に流通させた出来事は、彼女が世界の美の基準を創り変えた証左です。当時の手記で彼女は「自分の中に流れる日本の血を恥じるのではなく、誇りとして差し出したときに世界が開けた」と述懐しています。

続く日本人スーパーモデル90年代の潮流では、川原亜矢子や秀香といったモデルたちが、エキゾチックな装飾性を削ぎ落とした洗練されたモダンなアプローチでパリのランウェイを席巻しました。西洋のスーパーモデルブームと呼応しながら、知性と都会的なプロポーションでブランドのメインを飾る日本人モデルが次々と誕生した黄金期でした。

そして2000年代、彗星のごとく現れたのが冨永愛です。17歳でニューヨークコレクションに乗り込み、179cmの圧倒的な股下比率と鋭利なウォーキングで瞬く間にトップへ登りつめました。結婚や出産、子育てのための活動休止を経て、世間を驚かせたのが冨永愛のパリコレ復帰です。年齢を重ねるごとに凄みを増す肉体美と、一歩踏み出すだけで空気を変える圧巻のウォーキングを携えて再び最高峰のランウェイへ堂々と帰還した姿は、ファッション界における年齢主義(エイジズム)の壁を打ち破る歴史的快挙として、国内外で絶賛を浴びました。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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