多嚢胞性卵巣の真実|生理不順の罠と2026年最新の妊娠・治療戦略
多嚢胞性卵巣の真実|生理不順の罠と2026年最新の妊娠・治療戦略にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
婦人科を受診した際、医師から告げられる病名に動揺する女性は多い。日本産科婦人科学会が策定した多嚢胞性卵巣 診断基準では、以下の3つの条件をすべて満たした場合に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS: Polycystic Ovary Syndrome)と正式に確定診断される。
第1に「月経周期の異常(無月経、希発月経、無排卵周期症など)」、第2に「超音波(エコー)検査での多嚢胞性卵巣所見」、第3に「血中ホルモン検査における男性ホルモン(テストステロン等)高値、またはLH(黄体形成ホルモン)高値かつFSH(卵胞刺激ホルモン)正常」である。排卵障害の背景に潜むホルモンの乱れを客観的数値で裏付ける仕組みだ。
とりわけ特徴的なのが、超音波検査で確認される特有の卵巣像である。本来であれば月に1個ずつ成熟して排卵されるべき卵胞が、途中の段階(2〜9ミリ程度)で発育を停止し、卵巣の表面に沿ってずらりと数珠つなぎに並んでしまう。この多嚢胞性卵巣 エコー画像の所見は、医療現場で「ネックレス・サイン(String of pearls sign)」と呼ばれ、排卵がスムーズに行われていないことを示す決定的な証拠となる。
自覚症状として最も頻度が高いのは、言うまでもなく「多嚢胞性卵巣 生理こない」という希発月経・無月経の悩みである。生理周期が35日以上空く、あるいは年に数回しか出血がない状態を「忙しさによるストレス」と片付けて放置すると、排卵が長期にわたり停止し、卵巣の外膜がさらに硬く肥厚するという悪循環に陥る。