ブレーキフルードとは?命を救う仕組みと劣化の恐怖を徹底解説
ブレーキフルードとは?命を救う仕組みと劣化の恐怖を徹底解説についての真相をお届けします。
ブレーキフルード(Brake Fluid)とは、車の油圧式ブレーキシステムにおいて「ドライバーのペダル踏力をブレーキキャリパーやドラムへ油圧として伝える圧力媒体」です。近代のほぼすべての乗用車はパスカルの原理を利用した油圧ブレーキを採用しており、密閉された配管内をフルードが隙間なく満たしているからこそ、数トンの鉄の塊を数秒で停止させることができます。
日常会話や一部の整備現場では「ブレーキオイル」と呼ばれることも多いですが、化学的・機能的には一般的なエンジンオイルなどの鉱物油(オイル)とは根本的に異なります。エンジンオイルの主目的が金属同士の摩擦低減(潤滑)や冷却であるのに対し、ブレーキフルードは「圧力を正確に伝えること」「高熱でも沸騰しないこと」「ブレーキ経路内のゴムシールや金属を侵さないこと」が絶対条件となります。
もし誤ってブレーキシステムに鉱物油(エンジンオイルやパワステオイルなど)を混入させてしまうと、ブレーキ内部のゴム製カップやホースが急激に膨潤・破損し、油圧が完全に抜けて重大なブレーキ破壊を引き起こします。ブレーキフルードには、過酷な温度変化に耐えながらゴムを傷めない「ポリエチレングリコールエーテル」を主成分としたグリコール系フルードが主に使用されているのはこのためです。