ハクの本名「ニギハヤミコハクヌシ」の漢字表記と神話の由来・その後を徹底考察
ハクの本名「ニギハヤミコハクヌシ」の漢字表記と神話の由来・その後を徹底考察の詳細解説をご紹介します。専門的な知識が満載です。
物語のクライマックス、銭婆から授かったお守りの髪留めを身につけた千尋は、白龍の姿をしたハクの背に乗り、夕暮れの空を駆け巡ります。そこで千尋は、母親から昔聞かされていた幼少時の体験を思い出します。
幼い千尋は、かつて川に落とした靴を拾おうとして深みにはまり、溺れかけたことがありました。そのとき千尋を浅瀬へと押し上げ、命を救った川こそが「コハク川」でした。千尋が「あなたの本当の名前は、コハク川……ニギハヤミコハクヌシよ」と告げた瞬間、ハクの身体を覆っていた硬質な白い龍の鱗が粉々に弾け散り、人間の姿へと戻っていきます。
「私の本当の名は、ニギハヤミコハクヌシだ」「千尋、ありがとう。私の本当の名はニギハヤミコハクヌシだ」と歓喜の涙を流しながら手を握り合う二人の姿は、作中屈指の名場面です。二人の出会いは偶然の迷い込みではなく、幼少期の生死を分けた邂逅によってあらかじめ結ばれていた必然の関係でした。
なお、この時ハクの声を担当したのは、当時わずか13歳(中学1年生)の入野自由さんです。スタジオジブリの過酷なオーディションを勝ち抜いた入野さんの、少年期特有の澄み切った声と無垢な表現力、そして宮崎駿監督からの「ハクは千尋より少し精神年齢が高いが、脆さも抱えている」という細やかな演出指導が見事に融合し、20年以上色褪せない名演技が完成しました。