なぜ「萎えた」が急増?若者の本音とSnsで変わる現代語の正体
なぜ「萎えた」が急増?若者の本音とSnsで変わる現代語の正体とは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。
日本語本来の「萎(な)える」は、草花が水分を失ってぐったりと垂れ下がる様子や、手足の力が抜けて弱々しくなる状態を指す動詞だ。古くは平安時代の文献にも見られる由緒ある和語だが、昭和後期から平成にかけての若者文化の中で、モチベーションの喪失を表す比喩として転用され始めた。
かつてネット掲示板などで「萎え」という名詞形が「萌え」の対義語として定着した歴史もある。当時のネットスラングとしての意味合いは、特定のアニメキャラクターや作品への好意・情熱が特定の要因によって一瞬で冷める現象を指していた。しかし現代日本語において、その射程は大きく広がっている。
現在使われている「萎えた」は、怒りや深い悲しみとは異なる。むしろ「期待値が高かった分、肩透かしを食らってテンションが急降下した」という、感情の急ブレーキに近い。何かに対して猛烈に反論するエネルギーすら湧かない、乾いた脱力感を的確に切り取る言葉へとアップデートされたのだ。