朦朧体の猛批判から至高の境地へ!横山大観が拓いた革新美の全貌
朦朧体の猛批判から至高の境地へ!横山大観が拓いた革新美の全貌の総合ガイドをご紹介します。最新トレンドがチェックできます。
山あいに湧き出た一筋の水滴が、せせらぎとなり、大河へと成長し、やがて怒涛の海へと注ぎ込んで龍へと昇華する。東京国立近代美術館が所蔵する重要文化財『生々流転(せいせいるてん)』は、全長40メートルを超える大作であり、大観の水墨画表現の極致といえる名作だ。
筆のタッチ、墨の濃淡、かすれのひとつひとつが計算し尽くされ、紙の上で変幻自在に表情を変える水のドラマ。ただ風景を描くのではなく、生命の循環や森羅万象の理そのものを墨一色で描き切る力量に、観る者は息を呑む。この長大な巻物を前にしたとき、水墨画が持つ無限の広がりを実感せずにはいられない。