紙のサイズ一覧とMm寸法完全網羅!A版B版の違いと白銀比の真相

紙のサイズ一覧とMm寸法完全網羅!A版B版の違いと白銀比の真相にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

日本国内で暮らしていると、A版とB版が並列して使われている状況を当たり前に感じがちですが、世界的に見れば極めて珍しい光景です。アメリカやカナダでは独自の「レターサイズ(8.5×11インチ / 215.9×279.4mm)」が圧倒的主流であり、ヨーロッパやアジアの大部分ではA判にほぼ一本化されています。

日本でA版とB版の双方が定着した理由は、「明治から昭和にかけての近代化」と「江戸時代から続く和紙文化の継承」という二重構造にあります。

A版の出自:ドイツ規格から国際標準(ISO)へ

A列は、1922年にドイツ規格協会(DIN)が制定したDIN 476を直接の源流とします。面積を厳密に1平方メートルとし、縦横比を白銀比にした「A0(841×1189mm)」を基準に設定しました。その無駄のなさと合理性が評価され、国際標準化機構によって国際規格「ISO 216」として採択され、現在では世界の9割以上の国で公式採用されています。

B版の出自:江戸の「美濃判」を近代規格へ昇華

一方、日本で使われているB列は、完全な日本独自規格(JIS P 0138)です。そのルーツは江戸時代に徳川幕府の公用紙として広く流通していた美濃和紙の規格「美濃判(約273×393mm)」にあります。明治維新後も、役所の戸籍台帳や訴状、庶民の草紙に至るまで美濃判のサイズ感が人々の身体感覚に深く刷り込まれていました。

大正から昭和初期にかけて全国的な工業規格(旧JES)を策定する際、当時の官僚や技術者たちは激しい議論を交わしました。合理的なドイツのA列を全面導入すべきとする近代化論者と、歴史ある美濃判を廃止すれば国内の印刷現場や製紙業が大混乱に陥ると主張する伝統保護派が対立したのです。

そこで編み出された妥協案が、「美濃判の使いやすい縦横比を、A列と同じ白銀比(1 : √2)に再設計する」という離れ業でした。基準となるB0の面積をA0(1.0㎡)のちょうど1.5倍にあたる「1.5平方メートル」と定義し、短辺1030mm×長辺1456mmのJIS B列が誕生しました。美濃判の系譜を継いだB判は、戦前の官公庁文書や教科書、大学ノートの標準として日本人の生活に深く根付くことになります。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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