名脇役・小林すすむの死因と壮絶な闘病劇|遺作に刻んだ役者魂
名脇役・小林すすむの死因と壮絶な闘病劇|遺作に刻んだ役者魂にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
小林すすむさんの代表作として真っ先に挙げられるのが、社会現象を巻き起こした『踊る大捜査線』シリーズの中西修(盗犯係長)役です。織田裕二さん演じる青島刑事らを時に温かく見守り、時にコミカルになだめる湾岸署の名物係長として、作品に欠かせないリアリティと安心感を吹き込んでいました。
映画第4作にして完結編となった『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の撮影が行われた2012年4月下旬、小林さんの体内はすでに病魔に蝕まれ、自力で歩行することすら困難な状態にありました。しかし、監督の「スタート!」という声がかかると、点滴の針痕を隠し、いつもの飄々とした中西係長そのものとしてスタジオに立ち続けたのです。
撮影現場のスタッフやキャストは、小林さんの異変に気付きつつも、その鬼気迫る気迫に圧倒され、誰も口を挟むことができなかったと回顧しています。クランクアップを無事に迎えたのは逝去のわずか十数日前のことでした。自らの命を削ってフィルムに焼き付けたその姿は、日本映画史に残る「役者の意地」として語り継がれています。