「知っておいてください」は上司に失礼?ビジネス敬語の正解と言い換え

「知っておいてください」は上司に失礼?ビジネス敬語の正解と言い換えの具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

「知っておいてください」の言い換えとして、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが「ご承知おきください」ではないでしょうか。ネット上の簡易的なマナー解説でも代用表現として紹介されることがありますが、「ご承知おきください」を目上の人に使うのは重大なマナー違反です。

「承知」という言葉は、本来「事情を了解した」「引き受けた」というへりくだる意味(謙譲語の文脈)を持つ語彙です。これに「おきください」を続けると、「あらかじめ知っておいてくれ」という指示・要請の意味合いが強調されてしまいます。結果として、相手に対して一方的に理解を強いるニュアンスが生じるため、目上の人や取引先に使うのは不適切とされています。

同様に「お知りおきください」も、「知る」の尊敬語である「ご存じ」ではなく単なる美化語にとどまるため、改まった場面で上司に使うには敬意が不足します。「ご留意ください」も「心に留めて気をつけてほしい」という指示であるため、目上の相手に対しては失礼に当たるケースが珍しくありません。

「ください」という命令の響きを帯びた語尾をそのまま残すのではなく、「〜していただけますと幸いです」「〜のほどお願い申し上げます」と依頼形・伺い形に変換する姿勢こそが、ビジネス敬語における決定的な分水嶺となります。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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