なぜ「バールのようなもの」と呼ぶ?報道と警察が曖昧にする真相
なぜ「バールのようなもの」と呼ぶ?報道と警察が曖昧にする真相に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
「バールのようなもの」という言葉は、インターネットの黎明期から掲示板「2ちゃんねる」などで定番のスラング・ネタとして親しまれてきました。「バールのようなものという名前の独立した武器が存在するのではないか」「RPGの初期装備のようだ」といったユーモラスな大喜利が繰り返され、アニメやライトノベルの作中でもパロディとして定着しています。
しかし、ネット上で面白おかしく消費される背景には、一般市民の「日常感覚」と「法制執務・鑑識技術の厳密さ」の認識ギャップがあります。一般の感覚からすれば「ドアが力任せに破壊されているならバールでいいだろう」と感じるのが自然ですが、刑事裁判の場では「推定」は一切通用しません。
刑事訴訟法第317条には「事実の認定は、証拠による」と定められています。被疑者が「バールではなく鉄の棒でこじ開けた」と供述した場合、検察側が事前に「バールによる犯行」と決めつけて公訴事実を構成していれば、公判で余計な争点を生む原因になりかねません。警察や報道が慎重に「〜のようなもの」と言い続けるのは、お役所仕事の言葉遊びではなく、法治国家としての適正手続き(デュー・プロセス)を遵守している証拠なのです。