しきび(樒)とは?榊との違いや仏壇に供える理由と猛毒の危険性解説
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しきび(学名:Illicium anisatum)は、マツブサ科シキミ属に属する常緑小高木です。漢字では「樒」や「梻」と表記され、地域によっては「シキミ」「ハナノキ」「ハナシバ」「コウシバ」などの別名で親しまれています。春には淡い黄白色の花を咲かせ、秋には八角に酷似した星形の果実を実らせます。
一般生活において最も頻繁に発生するトラブルが、神道で用いられる「榊(サカキ)」との取り違えです。生花店の店頭でも隣り合って陳列されるケースが多く、知識がないまま購入して神棚に樒を上げてしまったり、逆に仏壇へ榊を供えてしまったりする事例が後を絶ちません。
両者の見分け方は、主に「葉の付き方」「葉の輪郭」「香り」の3点に集約されます。
まず、樒の葉の特徴として、枝先に葉が車輪状に密集して集まる「輪生状の互生」を示します。葉の縁はギザギザのない全縁ですが、葉肉が厚く、全体的にわずかに波打つような立体感があります。そして最大の識別点が、葉を軽く指で揉むと放たれる、お線香や抹香に似たスパイシーで清涼感のある強い芳香です。
一方の榊(本榊/モッコク科)は、枝に対して左右交互に規則正しく平面的に葉がつきます(二列互生)。葉の表面は平滑で艶やかな光沢があり、樒のような芳香は一切ありません。なお、東日本などで本榊の代用として流通する「ヒサカキ(姫榊)」には葉の縁に細かいギザギザ(鋸歯)が存在するため、この点でも樒と明確に区別できます。