会津名物ニシンの山椒漬けはなぜ旨い?プロ直伝の下処理と本場レシピ
会津名物ニシンの山椒漬けはなぜ旨い?プロ直伝の下処理と本場レシピについて詳しく解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。
四方を山に囲まれた会津盆地において、魚といえば長年「乾物」が主役でした。江戸時代から明治期にかけて、蝦夷地(現在の北海道)で大量に獲れたニシンは「身欠きニシン」へと加工され、北前船で日本海を経由して新潟の港へ運ばれました。そこから阿賀野川を遡り、馬の背に揺られて会津へと運ばれた歴史があります。
タンパク源が貴重だった雪深い会津において、乾燥して日持ちのする身欠きニシンはまさに生命線となる保存食でした。しかし、乾燥したニシンは特有の脂の酸化臭や硬さがあります。そこで地元の人々が目をつけたのが、5月頃の芽吹きとともに庭先や山に自生する山椒の葉(若葉)でした。
山椒の持つ強い抗菌作用と爽快な芳香成分(サンショオールなど)を活かし、酢や醤油で重ね漬けにしたのが「ニシンの山椒漬け」の始まりです。田植えの時期の貴重なスタミナ源として、また客人を迎える最高のもてなし料理として、各家庭の味覚が今日まで脈々と受け継がれています。