肩が外れる原因はバンカート損傷?自然治癒の真実と最新手術・復帰への道
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「安静にしていれば自然にくっつくのではないか」と期待する声は少なくありません。しかし、結論から言えばバンカート損傷の自然治癒は医学的に極めて起こりにくいとされています。
その最大の理由は、関節内を満たしている「関節液」の存在です。剥がれてしまった関節唇と肩甲骨の隙間に関節液が絶えず入り込むため、組織同士が密着して再癒着するプロセスが阻害されます。さらに、肩を動かすたびに周囲の靭帯が引っ張られ、剥離部が本来の位置からずれてしまうことも修復を困難にする要因です。
治らないまま肩を使い続けると、関節の緩みから反復性肩関節脱臼へと移行します。特に20歳未満の若年層では初脱臼後の再発率が80〜90%以上に達するという衝撃的なデータも存在します。脱臼を繰り返すごとに、以下のような二次的障害が進行していきます。
・骨性バンカート損傷:関節唇だけでなく、土台である肩甲骨関節窩の骨ごと欠けて削れていく病態。
・ヒルサックス損傷:脱臼時に上腕骨頭の後外側が受け皿のフチに衝突し、骨が陥没骨折を起こす病態。
骨の欠損が大きくなると、もはやスポーツ時だけでなく「寝返りを打つ」「バンザイをする」「くしゃみをする」といった日常の些細な動作でも簡単に外れるようになってしまいます。