二・二六事件で散った陸軍大将・渡辺錠太郎が遺した最期の真実

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大日本帝国陸軍において、陸軍大臣、参謀総長と並ぶ「三長官」の一角を占める教育総監部。そのトップに座していた彼は、陸軍内部の権力闘争に巻き込まれながらも、冷静な国際感覚を失わない稀有な指導者だった。ドイツ留学で培った近代的な軍事合理主義と、第一次世界大戦後の総力戦思想を深く理解していたからこそ、精神論だけに傾斜する皇道派の台頭に強い危機感を抱いていたのである。

天皇機関説事件をめぐる排撃運動にも毅然とした態度を保ち、軍の独走を抑止しようとした姿勢は、急進派から「国体破壊の元凶」という不当なレッテルを貼られる原因となった。合理的な軍備近代化と国際協調路線を模索したリアリストの排除は、結果として陸軍の統制崩壊を決定づけ、日本が破局的な戦争へと突き進む防波堤を根底から突き崩す結果を招いた。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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