広辞苑とはなぜ別格なのか?大辞林との違いと新語採用の裏側
広辞苑とはなぜ別格なのか?大辞林との違いと新語採用の裏側とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
中型国語辞典の双璧として必ず比較されるのが、三省堂の『大辞林』です。どちらも約25万語規模の語数を持ち、百科項目を多数含む中型辞典ですが、両者の編集思想には決定的な「思想の分岐」が存在します。その最たる例が、語釈(言葉の意味の説明)の「並び順」です。
『広辞苑』は一貫して歴史的配列を採用しています。その言葉が日本文学や古文書の中で最初に使われた語源や古義を【1】に置き、時代を下るにつれて意味がどう変遷し、現代の意味に至ったのかを時系列で解説します。古典文学を読む際や、言葉の根源的なルーツを知りたい学術的調査において、広辞苑が圧倒的な信頼を得ている理由はここにあります。
対する『大辞林』は現代義優先配列を掲げています。現代社会でいま最も頻繁に使われている意味を冒頭に配置し、古義や語源は後方に置くアプローチです。ビジネス現場や日常のライティングですぐに使える意味をスピーディに確認したい場合、大辞林の利便性が際立ちます。