ハレンチとは本来エロではない?破廉恥の意外な語源と現代の真実

ハレンチとは本来エロではない?破廉恥の意外な語源と現代の真実に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

日常的に「ハレンチ」を単なる色事や肌の露出を指す言葉だと思い込んでいると、古文書や明治・大正期の文学を読んだ際に大きな違和感を覚えることになります。漢字表記の「破廉恥」を正しく読み解く鍵は、仏教用語でも俗語でもなく、紀元前の古代中国・春秋時代の斉国で著された政治思想書『管子(かんし)』牧民篇にあります。

名宰相として名高い管仲は、国家を支える4つの基本的な道徳基準として「四維(しい)」を掲げました。それが「礼・義・廉・恥」です。『管子』には「四維張らざれば、国乃ち滅亡す(4つの綱が張られていなければ国は滅びる)」と厳しく記されています。

この4要素のうち、後半の2つを組み合わせた概念が「廉恥心(れんちしん)」です。ここで言う「廉」とは、私欲を捨てて清廉潔白であること。「恥」とは、道にもとる悪行や不正を自ら恥じる良心を指します。つまり「廉恥心」とは「不正に手を染めず、道徳的な過ちを恥ずかしく思う気骨」に他なりません。

この尊い廉恥心を打ち破り、踏みにじる態度こそが「破廉恥」の原義です。したがって、本来の破廉恥が指し示していたのは、性的な乱れなどではなく、次のような振る舞いでした。

「国民から税を巻き上げて私腹を肥やす」「嘘をついて平然と約束を反故にする」「公職にありながら贈収賄に手を染める」。恥も外聞もなく良心を破り捨てる悪行そのものを糾弾する言葉であり、極めてシリアスかつ重みのある非難の言葉だったのです。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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