イヌノフグリの名前の由来と見分け方|青い花との違いや絶滅危惧の真相

今注目を集めている イヌノフグリの名前の由来と見分け方|青い花との違いや絶滅危惧の真相について、多角的な視点をご紹介しています。

愛らしい花の姿とは裏腹に、一度聞いたら忘れられないインパクトを持つ「イヌノフグリ」。この植物の漢字表記は「犬の陰嚢」と書きます。フグリとは日本の古語で陰嚢(睾丸)を指す言葉であり、文字通り「オスの犬のふぐり」を意味しています。

名付け親として植物学者・牧野富太郎博士の名が挙げられることもありますが、実際には江戸時代の本草書(植物図鑑)である『本草綱目啓蒙』(小野蘭山著、1803年)などにも既にその名が記録されており、古くから庶民の間で呼ばれていた俗称が標準和名として採用された経緯があります。

では、なぜ花ではなくこのような部位に例えられたのでしょうか。その最大の理由は、花が散った後に結実するイヌノフグリの実の形にあります。受粉を終えた花冠が落ちると、中央の雌しべの根元が膨らみ、2つの球体が左右に並んだようなハート型の果実(蒴果)を形成します。果実の表面には微細な毛が生えており、その独特の丸みと質感が、まさに腰を落とした小型犬の後ろ姿に見える陰嚢そのものであったことから、この名が定着しました。

明治時代以降にヨーロッパから大型の近縁種が侵入した際、牧野博士が在来種に敬意を表しつつ「より大きな草姿を持つ仲間」として「オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)」と命名したことで、この独特な呼称体系が現代まで引き継がれることになりました。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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