劇的に通る声を作る発声練習の例文集|プロ直伝の短文から外郎売まで
劇的に通る声を作る発声練習の例文集|プロ直伝の短文から外郎売までの基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。
声のスタミナ、表現の抑揚、明瞭な調音を総合的に鍛える教材として、歌舞伎十八番の台本に由来する『外郎売(ういろううり)』は今なお最高峰のテキストです。アナウンサーの発声練習原稿としても広く採用されています。
『外郎売』重要抜粋と効果的な読み方のコツ
全文を暗唱するのが理想ですが、多忙な日常練習では特に滑舌の難所が凝縮された中盤の言い立て部分を集中的に行うのが効果的です。
【外郎売・ハイライト抜粋】 「拙者親方と申すは、お立会いの内に御存じのお方も御座りましょうが、お江戸を立って二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて、青物町を登りへお出でなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門、只今は剃髪致して、円斎と名乗りまする。
(中略)
さてこの薬、第一の奇妙には、舌の廻る事が銭独楽が轡を合せて、長生丸と申す。舌先三寸、玉の汗、泡を吹く程に、言わねばならぬ事もある。
武具、馬具、武具、馬具、三武具馬具、合せて武具、馬具、六武具馬具。
菊、栗、菊、栗、三菊栗、合せて菊、栗、六菊栗。
麦、塵、麦、塵、三麦塵、合せて麦、塵、六麦塵。
あの長押の長薙刀は、誰が長薙刀ぞ。
向こうの胡麻殻は、荏の胡麻殻か、真胡麻殻か、あれこそ本の真胡麻殻。」
【読み方のポイント】
「武具、馬具」「菊、栗」のパートは、唇を弾く破裂音(バ行・パ行)と喉の奥を使う破裂音(カ行)が連続します。息を短く吐きながら、お腹の底からリズミカルに音を押し出すのがコツです。早口になることよりも、語尾の母音まで正確に響かせることを優先してください。
【実践課題文】ビジネススピーチ&演劇・朗読用原稿
日常の会話やプレゼン、舞台表現で「信頼感のある声」を届けるためのビジネススピーチにおける声の通り改善用原稿と、演劇・朗読の課題文です。
【ビジネス・プレゼンテーション課題原稿】
「皆様、本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。私たちが本日ご提案する新規プロジェクトは、単なる業務効率化にとどまらず、組織全体の意思決定スピードを劇的に進化させる革新的なソリューションです。変化の激しい市場環境において、確かな成果を生み出すための具体策を、3つの視点からわかりやすくご説明いたします。」
※句読点でしっかりと息を吸い、語頭の「皆様」「私たちが」「変化の」の第一音を立てて発声することで、説得力と安心感が格段に増します。
【演劇・朗読課題原稿(感情と情景の描写)】
「夜明け前の静寂を破り、遠くの波音が微かに響いていた。冷たい風が頬をかすめるたび、木々のざわめきが森の奥へと吸い込まれていく。振り返ると、東の空がゆっくりと茜色に染まり始めていた。あの日誓った言葉を胸に、私は再び一歩を踏み出した。」
※情景を頭に描きながら、息のスピードと声の高低(ピッチ)を滑らかに変化させます。子音を立てつつ、母音を響かせることで言葉の余韻が生まれます。