映画『リンダ リンダ リンダ』が20年色褪せない理由|キャストの現在と熱狂の舞台裏
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映画『リンダ リンダ リンダ』が公開から20年以上を経てもなお、Filmarksなどの映画レビューサイトで4.0前後の高評価を維持し、新規の若年層ファンを獲得し続けている最大の要因は、徹底した「引き算の演出」と「ドキュメンタリーに肉薄するリアリティ」にあります。
劇中で描かれるのは、文化祭を3日後に控えた女子高生たちの日常です。メンバーの脱退と怪我によるバンド分裂、偶然通りかかった韓国人留学生への突飛なボーカル打診、放課後の音楽室での拙い練習、深夜の校舎への忍び込み、降りしきる土砂降りの雨。劇的な事件や大仰な恋愛劇は一切起こりません。しかし、山下敦弘監督と脚本の向井康介らが構築した淡々とした時間の流れの中に、誰もが通過した「思春期特有の退屈さと焦燥感」が濃密に凝縮されています。
さらに、劇中音楽を手掛けたジェームス・イハ(元スマッシング・パンプキンズ)による叙情的な劇伴と、THE BLUE HEARTSの不滅のパンクロックが融合し、観る者のノスタルジーを強烈に刺激します。「青春の美化」を拒縮し、等身大の女子高生たちの息遣いをそのままフィルムに焼き付けたことが、時代に風化しないエバーグリーンな傑作として君臨し続ける所以です。